ブロックチェーン分析企業 Artemis の集計によると、2026 年 4 月のイーサリアム(ETH)月間トランザクション数は7,283 万件に到達し、ネットワーク開始以来の最高値を更新しました。これは 1 日平均 242 万件に相当し、前月比でも約 13%の増加です。Phemex News が引用したデータでも同様の水準が報告されており、3 カ月連続で 6,000 万件超えという高いアクティビティが続いています。
単なるフラッシュインザパンではなく、NFT、DeFi、RWA(実世界資産)の各分野が並行して伸びたことが背景にあります。中でも、分散型取引所(DEX)の取引量が週単位で 15〜20%ずつ増えたことで、オンチェーン決済ネットワークとしての役割が強調されました。ネットワーク需要の堅調さは、「ETH 価格が 2,000 ドル台でも取引が減らない」強靭な利用実態を示唆しています。
今回の取引量急増には、主に以下の3点が寄与しています。
特に L2 からメインネットへ最終決済を戻す“ロールアップ証明”が月間 6,100 万件と過半数を占めており、スケーリング基盤が取引量を直接押し上げた形です。
取引量が膨らむ一方で、平均ガス代は0.20 ドル(約 0.25 Gwei)前後まで低下し、2017 年以降で最安値帯にあります。CryptoTimes は「ほぼゼロ」と表現し、Blocklr も 3 Gwei 割れを確認。さらに直近データでは YCharts が 0.2132 ドル(5 月 22 日)を示しています。
要因としては、2025 年末の Fusaka ハードフォークでブロックガスリミットが引き上げられ、並列 EVM が一部導入された点が大きいです。これにより、同じブロック内で処理できるトランザクションが増え、ネットワーク混雑が大幅に緩和されました。
ガス代低下は「コスト面のハードル=UX の壁」を取り払い、結果としてエコシステム全体の循環を加速させています。
開発者視点では、複数コントラクトをチェーン上で頻繁に呼び出す複雑なロジックを安価にテストできるようになった点が画期的です。Smart Account や Intents ベースのウォレットが伸びているのも、ガスコストの低下が大前提となっています。
歴史的に「ネットワーク利用の増加」はETH 価格上昇の先行指標になるケースが多く、今回の取引量・ガス代動向も例外ではないとみられます。ただし 2026 年 5 月 25 日時点の ETH/USD は 2,300 ドル前後でレンジ推移中です。今後3〜6カ月を想定した投機的シナリオは以下の通りです。
もっとも、ガス代低下が長期的に続く限り、オンチェーン実需は強固に保たれる可能性が高く、ETH が相対的に「ディフェンシブ通貨」として評価される余地があります。
取引コストが安くなったことで、「まずは少額で触ってみる」ハードルは劇的に下がりました。しかし、儲けを狙う場合はボラティリティと規制リスクを無視できません。投資前チェックリストを整理すると――
上記を押さえたうえで、平均取得単価を分散させる「ドルコスト平均法」を採用すれば、高値掴みリスクを抑えつつ潜在的なアップサイドを狙えます。
ETH を初めて購入・送金する際に陥りがちなミスは、実はガス代とは別のところにあります。
また、L2 から L1 にブリッジする際の“チャレンジ期間”はネットワークによって異なるため、出金スケジュールを余裕をもって立てると安心です。
2026 年下期には「Glamsterdam」アップグレードが予定され、ブロックサイズ 200M Gas・トランザクション並列処理が本格実装される見込みです。前述のガス代低下が一過性でないことを裏付けるアップグレードであり、仮に予定通り進めば 2027 年には 1 日 500 万件超えも視野に入ります。アップグレード後は “Paymaster” を通じたガスレス決済が標準化し、クレジットカードに近い感覚でブロックチェーンを利用できる環境が整うでしょう。
総じて「取引量は増えるのに手数料は下がる」という好循環が続く限り、ネットワーク価値(ユーザー数×取引数×平均手数料)の拡大はほぼ確実です。投資家観点では、ボラティリティに振り回されにくい「実需ドリブン」の成長が期待できる点が最大の魅力と言えます。
投稿 取引量は史上最高、手数料は史上最安──2026年イーサリアムが示す“高回転・低コスト”革命の全貌 は NFT-TIMES に最初に表示されました。
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