2026年5月24日、共同創設者ヴィタリック・ブテリン氏は自身のXで「イーサリアム財団(EF)はより小さく、より集中した組織へ移行し、今後はETH売却ペースを抑える」と表明しました。投稿は個人見解ながら、3月に公開されたEF公式「Mandate」を土台にした方針であることを強調。これまで財団は約0.16%の総供給量を保有し、研究助成や運営費用のために定期的に売却してきましたが、コミュニティ内では「売り圧が相場を冷やす」との声も根強くありました。
今回の宣言は「財団がマーケットに与える直接的な売り圧力を最小化し、より長期的な資金寿命を確保する」ことが狙いです。また、同月11日に約2.1万ETH(当時約4,960万ドル)をアンステークしたものの、取引所への入金は確認されておらず、財団の“売らない姿勢”を裏付けています。OurCryptoTalk報道でも「オンチェーン上に売却トレースは無い」と指摘されています。
EFが掲げる新戦略の核心は「CROPS」の5文字です。これは「Censorship Resistance(検閲耐性)、Capture Resistance(支配回避)、Openness(オープン性)、Privacy(プライバシー)、Security(セキュリティ)」の頭文字を並べたもの。ブテリン氏はX投稿で「今後、財団はCROPSに直結しない領域への資金提供を段階的に縮小する」と説明しました。
例えば高速処理やUX向上といった分野は、他組織や民間プロジェクトに委ね、EF自身はプロトコルレベルの検閲耐性やフォーマル検証など“代替が効きにくい基盤技術”に専念します。これにより、資金配分が明確化し、財団の影響力そのものも適切に縮小。イーサリアムの分散性を体現する「一ノード」として振る舞うことを目指します。
2026年5月27日時点のETH価格は2,073ドル前後で推移しています(CoinMarketCap現値)。直近1週間は2,000~2,150ドルのレンジ相場ですが、財団が保有ETHを“市場に流さない”と宣言したことで潜在的な売り圧リスクが後退し、中長期ホルダーのセンチメントは改善しています。
もちろんETH相場はマクロ金利や他チェーン競争の影響も大きく、一夜にして強気相場へ転換するわけではありません。しかし「財団発の需給変動」が抑制されるだけでも、投資家がリスク管理を組み立てやすくなるのは確かです。
中長期で押さえるべきは以下の4点です。
特に人材面は最大のリスクファクターです。技術者の離脱が続けば開発速度低下やコミュニティ不信につながります。反面、CROPSに特化した「スリム財団」が機能すれば、より多様な外部組織が台頭し、イーサリアム全体の抗脆弱性が高まる可能性もあります。
CoinMarketCap記事は「宣言初日、市場の反応は限定的」と報じました。短期トレーダーには物足りない動きかもしれませんが、長期目線では売却圧力低減+技術重点化=プラス材料。とはいえ実際に財団がどこまで“売らない”を貫けるか、透明性のあるレポーティングが続くかを見極める必要があります。
結論として、今回の戦略はイーサリアムの分散性と価値保存機能を底上げする試みです。価格面では「急騰しやすい触媒」ではなく「ボラティリティを抑える土台」と捉え、冷静な資金管理のもとでポジションを構築することをおすすめします。
投稿 「イーサリアム財団がETH売却縮小へ」──CROPS戦略の全貌と投資家が得する3つの視点 は NFT-TIMES に最初に表示されました。
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