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XRP Ledger、量子コンピュータ脅威に先手|コンセンサス含む耐性テスト実施

XRP Ledger、量子耐性ネットワークテストが進行

XRPの土台である分散型台帳「XRP Ledger(XRPL)」のバリデーターであるVet氏は2025年12月24日、XRPL開発者がすでに量子コンピューター耐性のコード開発に取り組んでいることを明らかにしました。

Vet氏は自身のX(旧Twitter)で、コンセンサス(合意形成システム)も含めて完全に量子耐性を備えたXRPLがテストネット上で稼働していることを示しています。

実際に、開発者向けネットワーク「AlphaNet」上では、量子耐性のアカウントやトランザクションが検証されており、XRPLの長期的な安全性と回復力を高める取り組みとして注目を集めています。

この動きは、将来の量子計算機による攻撃への対策を先手で進めるものとなっており、ビットコイン(BTC)など他の主要ブロックチェーンに先駆けた量子耐性実証例としても位置付けられています。

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XRPLが取り組む量子耐性テストとネットワーク強化

量子耐性暗号導入で浮上する署名サイズ問題

Vet氏はXRPLの量子耐性化に伴う課題にも言及し、量子耐性の暗号方式を導入すると署名データのサイズが大幅に増加するデメリットがあると指摘しました。

実際、量子対応版XRPL上の取引署名は現在のXRPLメインネットより格段に長くなっていることが確認されています。

量子コンセンサスを実装したXRPL AlphaNet

こうした課題がある一方で、XRPL Labsのデニス・アンジェル氏は、XRPLの開発者用ネットワーク「AlphaNet」が完全な量子耐性環境に移行したと報告しました。

同氏によれば、このテストネットには量子コンセンサス(耐量子型の合意形成アルゴリズム)や量子アカウント、量子トランザクションが実装され、NIST標準の耐量子暗号方式ディリチウムを採用しています。

さらに、今回のアップデートでXRPLにネイティブのスマートコントラクト機能も追加され「量子耐性を備えたブロックチェーンの未来がすでに稼働している」と強調しました。

市場参加者が注目するXRPLの安全性強化

こうした量子耐性コードの実装は、ネットワークの信頼性向上を通じて機関投資家の参加を促す狙いもあるとされており、その動きに対してコミュニティでも様々な反響が出ています。

XユーザーのJENNA X 氏は「ビットコインが量子耐性でないことで投資家がBTCをパニック売りし、より安全なXRPに乗り換える可能性もあるのでは」と疑問を呈しました。

また、XRP支持者のMickle氏も「ビットコイン勢が量子計算の現実性を議論している間に、XRPLはすでにほぼ量子耐性だ」と指摘しています。

XRPL量子耐性の意義

同じくXユーザーであるSandip氏は、ビットコインやXRPLなど主要チェーンが現在ECDSA(楕円曲線署名)に依存しており、量子コンピューターが出現すれば秘密鍵が破られるリスクがあるとの見方を示しています。

また同氏は、早期から耐量子技術を試すことで量子計算機が従来の暗号を破る段階に達してもネットワークを守ることができる強調しました。

加えて同氏は、XRPL開発者がオプションでアップグレード可能な署名方式をテストしており、これによってウォレットやバリデーターが将来的にポスト量子の鍵に対応し、量子リスクが現実化する前に円滑な移行が可能になると説明しています。

この取り組みは短期的な価格操作ではなく長期的視野のインフラ計画であり、XRPLがビットコインなど他のチェーンより先行している証拠だとSandip氏は述べました。

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XRPL、次世代インフラとしての存在感が拡大

2025年末のXRPLは、技術面と利用面の両方で大きな進展を遂げています。

Ripple(リップル)社の国際送金ソリューション「ODL」では、2024年に処理額が150億ドル(約2兆3,000億円)を超え前年から32%増加、2025年には月間取引量が150億ドル規模に達するなど利用実績が拡大しました。

こうした実需の伸びに加え、XRPLの量子耐性やスマートコントラクト対応といった基盤強化はネットワークの信頼性向上につながると期待されています。

量子コンピューター時代を見据えて先手を打つXRPLの戦略と、着実に積み上がる利用実績が注目されています。

※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=156.32 円)

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Source:Vet氏X投稿
サムネイル:AIによる生成画像

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