2014年に約300万ドル出資 米国で未成年者の性的人身売買などの罪で起訴され、2019年に収監中に死亡した金融実業家ジェフリー・エプスタイン(Jeffrey Epstein)氏が、2014年に暗号資産(仮想通貨)取引所 […]2014年に約300万ドル出資 米国で未成年者の性的人身売買などの罪で起訴され、2019年に収監中に死亡した金融実業家ジェフリー・エプスタイン(Jeffrey Epstein)氏が、2014年に暗号資産(仮想通貨)取引所 […]

エプスタイン、2014年にコインベースへ約3Mドル出資。暗号資産業界とのつながりも米司法省公開文書で判明

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2014年に約300万ドル出資

米国で未成年者の性的人身売買などの罪で起訴され、2019年に収監中に死亡した金融実業家ジェフリー・エプスタイン(Jeffrey Epstein)氏が、2014年に暗号資産(仮想通貨)取引所コインベース(Coinbase)に約300万ドル(約4.6億円)を投資していたことが明らかになった。米司法省(DOJ)が1月30日前後に公開した電子メールから確認できる。

今回公開された文書は、司法省が新たに開示したエプスタイン氏関連資料の一部で、2014年12月当時の投資交渉や送金手続きに関する電子メールが含まれている。これらの資料によれば、エプスタイン氏は自身が管理する法人「IGO Company, LLC」を通じ、コインベースのシリーズCラウンドに出資していた。

電子メールの内容からは、コインベース共同創業者のフレッド・エアサム(Fred Ehrsam)氏が、この投資がエプスタイン氏本人のために行われていることを把握していたことが確認できる。

2014年12月3日付のメールで、エアサム氏は投資を仲介していたブロックチェーン・キャピタル(Blockchain Capital)の共同創業者W・ブラッドフォード・スティーブンス(W. Bradford Stephens)氏に対し、ニューヨークでエプスタイン氏と会う可能性について言及。「正午から午後3時の間に時間がある。必須ではないが、都合が合えば彼に会えるのは望ましい」と記している。

同日中に、コインベースの送金先口座情報がブロックチェーン・キャピタル側からエプスタイン氏の側近であるダレン・インダイク(Darren Indyke)氏に転送されたことも、公開文書から確認できる。

メールによると、この出資は当時のコインベースの企業評価額約4億ドルを前提として行われた。記事執筆時点(2026年2月4日)におけるコインベースの時価総額は約484.47億ドルに達している。

司法省が同時に公開した2014年末時点の資産一覧には、「コインベース購入(3,001,000ドル/約4.6億円)」との記載があり、電子メールに登場する「IGO Company, LLC」と一致している。

ブロックチェーン・キャピタルは声明にて、「当社ファンドとしてエプスタイン氏から資金を受け入れた事実はない」としたうえで、「エプスタイン氏は当社とは別に、自身の法人を通じて直接コインベースに投資した」と説明している。

なお今回公開された文書には、テザー共同創業者であり、当時ブロックチェーン・キャピタルおよびクリプト・カレンシー・パートナーズ(Crypto Currency Partners)を率いていたブロック・ピアース(Brock Pierce)氏が、2014年12月2日付でエプスタイン本人に送った電子メールも含まれている。

このメールでピアース氏は、コインベースの資金調達ラウンドについて、「共同創業者との別のデューデリジェンス・コールを行った。今日、ファーストクローズが完了した。水曜日までにラウンドはフルコミットされる見込みだ。1,200万ドル(約18.7億円)分、ラウンドの20%を引き受けることができる。これはこの分野で最も『プラチナ級』の案件だ」と述べている。

このメールは、エプスタイン氏がコインベース投資を単に受動的に割り当てられたのではなく、ピアース氏から直接、案件として提示されていたことを示している。

アダム・バック氏も声明

今回の司法省文書公開を受け、ビットコイン関連企業ブロックストリームのCEO兼共同創業者であるアダム・バック(Adam Back)氏も、自身と同社のエプスタイン氏との関係について言及した。

バック氏は2月2日にかけて、Xへの投稿で、「ブロックストリームは、ジェフリー・エプスタイン本人およびその遺産と、直接的・間接的ないかなる財務的関係も持っていない」と明言している。

同氏によると、2014年のシードラウンドにおける投資家向けロードショーの過程で、当時MITメディアラボ所長だった伊藤穰一(Joi Ito)氏を通じてエプスタイン氏と面会したという。エプスタイン氏は当時、伊藤氏のファンドのリミテッド・パートナー(LP)と説明されており、そのファンドが後にブロックストリームの少数株を取得した。

しかしバック氏は、「数カ月後、そのファンドは潜在的な利益相反などの懸念から、ブロックストリーム株を売却した」としている。

一方で、今回公開されたエプスタイン氏関連文書の中には、バック氏およびブロックストリーム共同創業者オースティン・ヒル(Austin Hill)氏の名前が複数回登場している。

2014年7月の電子メールでは、ヒル氏がエプスタイン氏および伊藤氏に対し、ブロックストリームのシードラウンドについて説明しており、バック氏もCCに含まれていた。また、別の文書では、ヒル氏とバック氏の名前が、エプスタイン氏の私有島に近接する米領ヴァージン諸島セント・トーマス島への渡航手配に関する記録に記されている。

なおバック氏はSNS投稿の中で、これらの渡航関連メールについては言及していない。

文書に名前が記載されていること自体が違法行為を示すものではないものの、公開後、バック氏の説明のタイミングや過去の関係性をめぐり、SNS上では批判的な声や追加の説明を求める声も上がっている。

暗号資産業界との関与も

また今回公開された文書では、エプスタイン氏が暗号資産業界とも広範な関わりを持っていたことが確認できる。

文書の一部では、ヒル氏が、伊藤氏およびエプスタイン氏に対し、ステラー(Stellar)やリップル(Ripple)への支援は、自社エコシステムにとって好ましくないとの認識を伝えていたことが確認されている。

ヒル氏は、同一分野で複数の競合プロジェクトを同時に支援することは「同じレースで2頭の馬を走らせるようなものだ」とし、利益相反を生み、ブロックストリームの事業に悪影響を及ぼす可能性があるとして、支援の見直しや縮小を促していた。

また別の電子メールのやり取りでは、エプスタイン氏が著名なテック投資家であるピーター・ティール(Peter Thiel)氏と、ビットコインの価値や性質について意見交換していたことも示されている。

2014年7月のメールでエプスタイン氏は、ビットコインに言及し、「ビットコインが何であるのかについて、ほとんど合意がないように見える。価値の保存手段なのか、内在的価値があるのか、通貨なのか、財産なのか、アーキテクチャなのか、決済システムなのか。匿名性と透明性(公開台帳)といった相反する目標もある」と述べている。

さらに、エプスタイン氏自身が新たな通貨構想を提案していたことも文書から判明している。2016年10月の電子メールでは、サウジアラビア当局者に対し、中東地域向けに2種類の通貨を構想していると説明している。

その内容は、ムスリム社会内部での利用を想定した実体通貨「Sharia」と、ビットコインの技術をモデルにしたシャリア法準拠のデジタル通貨を発行するというものだった。

今回公開された文書は、米議会で成立した「Epstein Files Transparency Act」に基づき公開されたもので、600万ページ以上に及ぶ文書、画像、動画が含まれている。司法省は、エプスタイン氏および共犯者ギレーヌ・マクスウェル(Ghislaine Maxwell)氏に関する捜査・起訴に関連する未機密資料を順次公表することが義務付けられている。

参考:公開文書1・公開文書2・公開文書3・公開文書4・ 公開文書5・公開文書6 ・ 公開文書7 
画像:Reuters

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