「NEWYORKER」や「Brooks Brothers」を展開する1879年創業のアパレル老舗、ダイドーリミテッドが2月27日、最大10億円規模のビットコイン(BTC)を購入すると発表した。
今回の決断の背景には、本業の厳しい経営環境があると見られる。2月12日に報告された決算(2026年3月期第3四半期)では、主力ブランド「NEWYORKER」の売上低迷などで4億4800万円の営業損失を計上している。
同社はビットコイン取得の狙いとして、インフレや円安による現預金の価値目減りへの対策や、既存資産と相関の低い資産を組み入れることによる資本効率の向上を挙げている。
国内の上場企業では、老舗企業が暗号資産(仮想通貨)を財務戦略に組み込む例が続いている。
1861年創業の堀田丸正(現・Bitcoin Japan株式会社)が社名を変更し、ビットコインを経営の中核に据えたケースはその代表例だ。
また、1946年創業でニッケルなどの金属製品を手がけるエス・サイエンスや、1948年創業の繊維メーカーである北紡といった歴史ある企業も、相次いで暗号資産の保有や運用構想を打ち出している。
今回のダイドーリミテッドは、「ピュアDAT(Digital Asset Treasury)」戦略と呼ばれる。企業の暗号資産保有を巡っては、ステーキングやDeFi(分散型金融)など複雑な運用を伴うケースが増えているが、同社はシンプルにビットコインを購入・保有する戦略を選択している。
購入は本日2日から4月30日にかけて実施されるという。
|文:栃山直樹
|画像:「NEWYORKER」ウェブサイトから(キャプチャ)

