ドバイの仮想資産規制当局VARAは6日、暗号資産(仮想通貨)取引所KuCoin(クーコイン)および関連3社に対し、ドバイでの全ての無認可バーチャルアセット活動を即時停止するよう命じた。VARAが公式サイトに掲載した投資家・市場向けアラートで明らかになった。2017年に中国で設立されたクーコインはセーシェルを本拠とする大手暗号資産取引所で、取引量ランキングのトップ10に名を連ねる。
今回の命令対象となったのは、クーコインとして商業広告を行っている以下の4法人である。
VARAは「クーコインはドバイでバーチャルアセットサービスを提供するためのいかなるライセンスも保有していない。同社の活動はVARA規制に違反している」と声明で明示。ドバイ居住者にはクーコインとのバーチャルアセット関連の取引を控えるよう強く警告した。根拠法令はドバイ法第4号(2022年)および閣僚令第111号(2022年)だ。
クーコインの広報担当者はコインデスクの取材に対し、「デジタルアセットの規制枠組みは各法域で急速に発展しており、規制当局が業界への期待を明確化しつつあることは認識している。クーコインは世界の法律と規制プロセスを尊重し、規制当局と協力的な姿勢で対応していく」と述べるにとどまった。
今回の処分に先立ち、欧州でも規制対応が相次いでいた経緯がある。2025年11月にオーストリアの金融市場監督局(FMA)がMiCA(暗号資産市場規制)に基づくライセンスをクーコインEUに付与したが、2026年2月23日には同FMAが一転してAMLおよびコンプライアンス担当の主要人員不在を理由に新規顧客の受け入れと新規業務を全面禁止。ライセンス取得からわずか3か月での処分となった。
今回のVARA命令はこうした欧州の規制強化に続く動きで、グローバルな規制対応の遅れが改めて問われた形だ。
また、3月時点でクーコインは日本居住者の利用が可能な状態にある。バイビット・ビットゲット・MEXCなどには金融庁から無登録業者として警告が出ているが、クーコインは現時点で同リストへの掲載が確認されていない。
ただし、クーコインは金融庁に登録していない取引所であることに変わりはない。過去には2018年6月29日に日本国内のサービスを一時停止した経緯もあり、今後の規制強化によっては再び利用制限が生じる可能性も排除できない。日本円の入出金にも対応していないため、利用する際は最新の当局動向を継続的に確認することが求められる。
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