マイクロソフト(MSFT)株価は5月15日に0.42%下落し、422.07ドルで取引を終えた。この下落は、ビル&メリンダ・ゲイツ財団信託が総額32億ドル相当のMSFT株式を全て売却したとの報道を受けた動き。
この数値は計画的なイベントを覆い隠すもの。信託はこの保有分を約3年間持ち続けてきた。売却した現金は助成事業に充てられ、2045年の基金解散に向けた準備に活用される。
本稿執筆時点で、MSFT株はゲイツ財団のマイクロソフト株全売却を受けて下落傾向のセンチメントのもと、422.07ドルで取引されている。
ただし今回の売却は流動性確保を目的としたものであり、マイクロソフト株への弱気を示す動きではない。財団は2026年までに年間助成金を90億ドルに増額することを公表している。
ビル・ゲイツ氏は2045年までに基金全体を解散する計画を発表した。MSFT株の集中保有分を売却することが、現金確保計画を進める最も直接的な手段となる。
マイクロソフトは、ゲイツ氏が個人的に多額の株式を寄付したことで、長年信託の中核銘柄となってきた。保有比率が大きいため、引き出し計画ではまずMSFT株の縮小が優先される。
投資家ビル・アックマン氏は同日提出の書類で、マイクロソフト株565万株の新規保有を明らかにした。パーシング・スクエア・キャピタルが評価するポジション総額は約23億ドルに上る。
アックマン氏は、2月に発生したOpenAIとのクラウド関連のニュースによる株価下落後、マイクロソフトのAI事業に期待し、バリュエーションを重視した投資判断であると説明した。取得コストは予想利益の21倍水準で、直近の平均よりも低い水準と見積もる。
パーシング・スクエアによる565万株超の計画的な買い付けも、財団の770万株売却の一部にすぎなかった。ネット供給の増加が日中の取引を圧迫し、強気な反論材料が出ても売り圧力が上回った格好となる。
MSFTは引き続き、S&P500の上昇を担う主要銘柄のひとつである。個別では97億ドル規模のIREN取引が、AI向けデータセンター需要に対するセンチメントを支える。
ロンドン証券取引所との事業連携も新たな収益源となる。足元の株価下落が買い場となるか、警戒のシグナルとなるかは、次回決算発表を見極める必要がある。


